「子どもがなかなか言うことを聞いてくれない…」
「いつも悪さばかりするから、この行動どうにかしたい」
大学時代、教育現場で子ども達にどう接していいのか、僕自身もよくわからず、悩みました。
そんな時に、広島市で土砂災害が発生。
「子ども達の心を助けたい!」と思い、経済学部から教育学の大学院に進学しました。
今まで多くの福祉施設や療育の現場で、子ども達に指導や相談活動をしてきました。
なので、この記事を読んでくださっているお母さん方の気持ちはよくわかります。
せっかくならお子さんがよい行動をたくさんしてくれたらいいですよね。
とはいえ、
・どうやったら子どもが言うこと聞いてくれるの?
・どうしつけたらいいの?
こんな悩みを持つ方は多いと思います。
そこでこの記事では、悪い行動が減り、良い行動が増えていくようにするためにはどうすればよいのか。
たくさんの学校や施設での支援経験のあるメディアカウンセラーの観点からこの問題を解決できればと思っています。
の3つの観点からご紹介できればなと。
3分ぐらいで読めるように書いてみましたので、気軽に読んでみてくださいね。
適応行動を増やすためには、本人に選択させる
環境に合わせた適応行動を増やすためには、子ども本人にこれからの行動について選択させることが重要です。
いやいや。
子どもなんかに毎回合わせていたら、子育てなんてできないよ!
子育てしたことないから、そんな理想が言えるんじゃない?
今まで同じようなことを言われてきましたし、いきなり結論だけ言われても納得できないと思いますので、順番に説明していきますね。
問題行動を減らすだけではうまくいかない
まず、環境に合わせた適応行動ってどんなものがあるでしょうか?
大きく分けて2つ挙げられます。
・良い行動をする
・悪い行動をしない
良い行動というのは、例えば人に会ったらあいさつをするとか、人に何かしてもらったら「ありがとう」と感謝の言葉を言うとかですね。
一方、悪い行動というのは嘘をつくとか、お友達に暴力をふるちゃうとかですよね。
ここで皆さんの行動を振り返ってみましょう。
1週間の行動で構いません。何なら昨日の行動だけでも大丈夫です。
褒めた数と叱った数がどっちが多かったですか?
褒めた数が多かった方、胸を張りましょう!
これからも褒めベースで子ども達に関わっていきましょう。
おそらく大半の方が叱った数の方が多いんじゃないでしょうか?
そして、叱った数の方が多かった方。
たぶん「○○しちゃダメでしょ!」とか言っているのではないでしょうか?
ギクッって思われた方、大丈夫です。
かつての僕の同じ失敗していますから。
この記事を読んで、一緒に良くなっていきましょう。
さて、この例で分かる通り、人は悪いところばかり見えてしまう生き物なんです。
さらに問題行動の方ばかり構ってしまう。
そうなるとどうなるか?
うまくいかないんです。理由は簡単。
良い行動を知らないから
えっ?って思われた方も多いでしょうか。
そうなんです。
心理学ではダメな行動を減らす、なくすことを消去と言います。
ある程度の効果はあるんです。
例えば、犬のしつけを考えてもらえればと思いますが、犬のしつけって単純明快ですよね。
良いことをしたら、ご褒美がもらえる。
一方悪いことをしたら、ご褒美はもらえない。かつ何がされますか?
こうするんだよって、見本を見せますよね?
人間も同じことなんです。
ダメな行動が減って、良い行動(モデル)がないと消去のみとなってしまいます。
ということは、効果は…うすいんです。
だから問題行動を減らすだけだとうまくいかないんです。
本人にとってメリットがある行動を身につけさせる
皆さんも最終的には悪い行動が減って、良い行動が増える。
いわゆる環境に合わせて適応した行動がとれるようになってくれればいいですよね。
そしたらどうすればいいか。
行動することで、本人にとってメリットが増えるような選択をさせるということです。
僕も昔はいわゆる悪い子だったと思います。
小さいときはすぐに友達と喧嘩をしたり…宿題をやらなかったり…たぶん今では考えられないぐらい悪さばっかりしていたと思います。
そのたびに母親に怒られ、先生に怒られ、たぶん問題児でしたね。
そんな僕が変わったきっかけが祖父母とその周りの人たちのおかげかなって思います。
夏休みになると、よく遊びに行っていたのですが、行くたびに
「よく来たのう」
「朝早く起きられて偉いね」
「もう○○ができるようになったん。すごいね」など、
たくさん承認される場にいたんだと思います。
またどうしたらいいかわからないときも、
「こういう時はね、ありがとうって言うんだよ」って、具体的な行動がありました。
そして、その行動するかどうかは「やってみる?」とラフなものでした。
当然子どもって気分屋なので、やらないときもあります。
ですが、その時は何も言わず、また違う機会に頼んでくることもありました。
ここでは何が言いたいのかと言うと、行動することで、本人にとってメリットが増えるような選択をさせる。そのために、やってもらいたい行動を選択しやすいよういい環境を整えておくということです。
ポジティブなサポートがポジティブな行動を増やす
心理学の用語で、PBS(Positive Behavior Support)という言葉があります。
機能を断つのではなく、適応な水路(機能)を作ることが重要とされています。
先程の話でいえば、悪い行動を断つだけではなく、良い行動を身につけさせることにつながります。
何か行動するときに、例えば色んな選択肢があるとします。
しかし、子どもって学習することで色んな行動をしていくようになるので、そもそも知らないかもしれないという立場で物事を見ることが大事です。
知らなかったらどうするか?
簡単です。教えてあげればいいんです。
今の教育現場では、なかなかこれが出来ず、指導という言葉で子ども達を息苦しくしているような気がします。
じゃあ、何か行動を教えるときに重要なことはなにか。
感情と行動です。
詳しく解説していきますね。
指導場面でよくこういう言葉を聞きます。
「○○さんの気持ちになって考えてみて」
皆さんも聞いたことがある経験、言ったことがある経験があるんじゃないでしょうか。
ハッキリ言います。
わかるわけないじゃん。
考えてみてください。
そんなことわかっていれば、そもそもわざわざ人が傷つくような行動を取らないんですから。
子どもというのは、本当にその行動が周りにどう影響しているのかわかっていないことよくあります。
いい影響も悪い影響もどっちもです。
だから大げさでもいいから毎回、感情と行動をセットにして教える必要があると思います。
あともう一つ。
「自分がされたらどんな気持ち?」
これもよく聞きますが、自分にされても大丈夫だと思っていたり、それがうまく想像できないから、悪い行動とかとっちゃうんですよね。
だからここで重要なのは、
感情+行動を親の立場でいいから教えていくということです。
良い行動を増やすための具体的方法
それでは具体的な例を出しながら、どうやって子どもに関わっていけばいいのか解説していきます。
ポイントは、良いことはオーバー気味に、悪いことは反応しないです!
例えば、5歳のお子さんがいるとしましょう。
皆さんなら何かお子さんが良いことをした際にどう反応しますか?
おそらくこんな感じだと思います。
今の○○、よかったよ!
○○ができるなんて、○○くん素敵だね!
この発言、いろんな方に話を聞くと、ママ友同士の会話や他のお子さんのことを褒めるときには結構使うのに、自分のお子さんにはあまりしていないんですよね…。
「○○ができるなんて、Aさんのところのお子さん、すごいのね~。それに対して、うちの息子(娘)は…」
これで嬉しいのは、Aさんのお母さん・お父さんだけ。
お子さんは全然嬉しくない状態によくおちいります(笑)
お子さんが挑戦して、よい行動だったらすぐに褒めてみましょう!
ちなみに褒めるのはなるべく早い方がいいです。
褒めるのが早いと、その行動が良い行動だと学習するスピードが速いからです。
あとであの時の事褒めておこうと思っていると、お子さんはそのことを鮮明に覚えておらず、なんで褒められたのか分からない場合があります。
もう一つ重要なことがあります。
それは悪いことをした時の対応です。
大事なのは反応しない。
詳しく解説します。
悪い行動には反応しないほうがいい
よくこういった指導やしつけなどの話をすると、必ず出てくるのは悪い行動を取ったときにどうするのか問題です。
よくやりがちなパターンを見てみましょう。
○○くんはもう◎年生なんだから、ちゃんとしなさい!
わがまま言わないの!
悪い行動に対し、感情+言葉での指示のパターンです。
こういう反応してしまうと、行動はよくならず、むしろ親子や教師と児童生徒の間の信頼関係を壊しかねない反応の仕方です。
先程、ポジティブなサポートがポジティブな行動を増やすの部分で少し触れましたが、子どもはその行動が良いか悪いかわからないんです。
怒られてもなんで、怒られているのか意味が分かっていません。
意味がわかっていないのに、感情的に言われてもよくわかりません。
では、どうすればいいのか。
反応しないことです。
それだけだと難しいと思いますので、もう一つ付け加えるなら、「冷静にカッコ悪い、よくないことだと伝える」ことです。
具体的にはこんな感じで伝えていました。
・○○するのは良くないと思うよ。
・○○し続けると、僕は悲しいし、あなたとは遊べなくなるな。
言っておきますが、この手法を使うのは信頼関係があるのが前提です。
重要なのは、子どもにある行動が良くないということを伝えます。
さらにその行動をすることによって、子どもにとってデメリット(良くないこと)が起こることを想像させます。
冷静に伝えた上で、子どもが少しでもどうすればいいのかという言葉や表情をした時に、すかさず良い行動について見本を見せる。
そして良い行動を子ども自身にやらせてみて、すかさず褒める。
この方法は僕自身も実践しました。
すぐにキレて暴れていた子どもも、少しずつ想いを暴力や暴言といった悪い行動が減っていきました。それと同時に、人に相談したり、ストレスがかかる環境から自ら離れてみたり、良い行動をしてくれるように!
とても効果のあるので、皆さんにおすすめします。
ただ時間がかかり、あなた自身が教えるストレスでしんどくなることも…。
そこであなたがどうやってストレスをマネジメントしていくのか解説していきます。
親がストレス・マネジメントをする
最後に大事なことを伝えておきます。
よく子育てでイライラしたり、大変だったりするかと思いますが、うまくストレス・マネジメントする必要があります。
どうすればいいのか。
・良い感情(嬉しい・楽しい)のときは、オーバーにリアクションする
・悪い感情(イライラ・悲しい)のときには、冷静に状況を伝える
お子さんは大人の姿をよく見ています。
だからこそ、良いときには一緒に喜んじゃって、悪いときには「こういうことがあってイライラしているの。大人もついイライラしちゃうこともあるの。ごめんね」って言ってしまうことです。
お子さんが小さいと「なぜ?どうして?」って聞いてくると思いますが、それにイライラせず、「自分のストレス、イライラの原因を一生懸命聞いてくれているんだな」って脳内変換し、気持ちを整理してみましょう。
そうすると、意外とイライラしなくなったり、客観的になれることがあります。
ぜひ実践して、感想やご意見をいただけたら嬉しいです。
またそうはいっても、うまくいかないときもあると思います。
その時は、僕に気軽にコメントやお問い合わせ、Twitterでいただければと思います。
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